乾癬ってどんな病気
乾癬は欧米に患者さんが多く、「皮膚病」といえば「乾癬」を指すほど一般的に広く知られている病気です。
日本では欧米ほど頻度の高い皮膚病ではありませんが、昭和40年代から患者さんが増えています。
日本国内の患者数は推計約10万人です。その中で皮膚科を受診する患者さんの数パーセントが乾癬の患者さんといわれています。
乾癬は生命に関わる病気ではありません。しかし皮膚の症状が目に見えることや、日本ではまだあまり知られていない病気なので、日常生活への支障や精神的ストレスをともなう患者さんも少なくありません。
乾癬にかかると、皮膚が赤くなって盛り上がり、その表面に銀白色のかさぶたが厚くくっつきます。そしてフケのようにぼろぼろと剥がれて落ちるという症状が起こります。
かさぶたを無理に剥がすと、出血することがあります。かゆみは個人差があり、ほとんどかゆくないという人もいれば、強いかゆみを感じる人もいます。
乾癬の病状が進むと、病変部の数が増え、互いにくっついて大きくなります。また、爪が変形することもあります。 これらのような皮膚症状のほか、関節の痛みや変形、発熱や倦怠感など、全身症状が出ることもあります。
乾癬の原因はまだはっきりとわかっていません。しかし最近の研究では、免疫系に異常が生じ、炎症が起きていることがわかってきました。
乾癬は細菌やウィルスによる病気ではないので、他人に感染することはありません。